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院長コラム

大学病院形成外科では美容外科が難しい理由

形成外科と美容外科の差とは?スタンダードな考え方としては形成外科の一学問として美容外科があり、であるから形成外科医が美容外科を行えば安全と思われています。しかし、これはそう簡単なものではありません。

大学病院の形成外科医師にとっての美容外科とは何か?私もかつてそうだったようにそれは単なる「切って縫うだけの単純作業」のわりに「高収入」しかし「トラブルの多い厄介な患者が多い業界」という印象があるようです。

しかし、実際に開業してみるとこの考えは全く単純過ぎる事に気がつきました。美容外科とは形成外科とは全く違う異質なものでこれは形成外科のトレーニングを受けてハイ開業そして成功という訳にいかない位に別のものでした。

何がどう違うかですが、まず患者さんが違います。100%自由診療であり傷病治療でない事が非常に違います。次に患者様と医師の距離感が非常に違います、これが実は最もやっかいな事なのですが他の医療では個々の患者様とは一定の距離感があっていいのですが美容外科においては非常に距離が近い関係となります。これは一言で説明するのは難しいのですが原因として最も考えられるのは自由診療だからだと思われます。保険診療と自由診療の患者さんがかなり異なっていることを認識する必要があります。また同様に自由診療に対する考え方を我々診療側も違いを認識しておく必要性があります。これはあまり大きな問題と意識していない医師が多いのですが非常に重要なポイントとなります。

世の中の人々は医師も含め医療とはそう料金が掛からないもので自己負担が小さく受けられるものという認識が出来上がっています。

しかし、美容外科はその部分が180度違うのです。ですから一般医療では患者と医療機関の間に保険が介在しますが当然の事ながら美容外科では患者と医療機関が1対1で保険は介在しません。

ですから費用面の負担も払う側と受け取る側の1対1なので医師及び医療側の者は診療面の説明だけでなく料金の説明も迫られるのです。しかし、本来医師はこの部分の説明を回避する傾向がありここから遠ざかりたがります。考えてみれば医師は医療の勉強だけをしてきたのであって営業的な勉強は避けたいのは当然です、ましてはそのような金銭問題とは無縁なところで生きてきていますから当たり前と言えば当たり前なのです。しかし、大学病院や総合病院のデパートメントではそれが通じても美容外科開業医では通じないのです。美容外科は美しくなる為に手術をお金で売り買いします、患者からみれば買うのです。しかし患者からみて買った手術と言う商品が納得行かなければ交換や再手術さらには最悪返金までも要求されることは当然なのです。しかし、保険診療という第3者が介在する医療しか経験していない医師にとってはこれは非常にわずらわしく不愉快で説明することも億劫なものに過ぎません。しかし、手術と言う商品を売っている以上避けて通れる事ではないのです。

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